海を歩く人

MALENA2006-05-30

東京にやって来た頃、よくこう訊かれたものだ「北海道に比べて、東京って物価高いでしょう?」と。

答え。「高くない」
今でこそ海底トンネルで本州と繋がってはいるものの、基本的には道(陸路)で繋がっていない北海道。海を渡る分輸送賃もかかる為、それらが物価に反映されているような気がする。なので、食料品等々の生活物資の価格は東京と変わらない。決定的に安いのは、家賃と労働賃金くらいなんじゃないだろうか。交通料金も、東京は私鉄があるからむしろ安いし。

道は勿論レールでも本州とは繋がっていない石垣島。本州と石垣島を繋ぐのは空路と海路だ。そんな石垣島の物価だが、決して高くはないような気がした。タクシーの基本料金は¥390!だし、石垣港から程近い「マルシェ」と言うお店でいただいたケーキは、チョコバナナケーキが¥241、マンゴーエクレアが¥128と言う破格値だった。しかも美味しい!!!

お土産屋さんが立ち並ぶアーケード街にあった市場で見かけた果物や野菜なんかも比較的お手頃価格だったように記憶している。同じく陸路で繋がっていないのに、空路の海路も圧倒的に石垣島の方が距離があるのに、北海道の方が圧倒的に物価が高いのは何故なんだろう?

かつて具志堅用高さんが世界チャンピオンになった時(石垣島出身だったんですね・・・沖縄本島出身とばかり思っていました・・・)インタビューに応じたお父さんが「私は海アッチャーです」と答えてインタビュアーがキョトンとしたそうだ。海アッチャーとは沖縄の方言で、海を歩く人=漁師の事を言うんだそうだ。(余談だが、北海道では漁師さんの事をやん衆と言う方言?がある)四方を海に囲まれた石垣島の人々にとって、海は陸と同じように歩くような感覚でいるくらいに身近な存在なのかも知れない。

そんな話をしてもらいながら、結構な距離を乗ったタクシーの料金が千円ちょっと。嗚呼、市場でスナックパイン買えば良かった!(笑)