またしても歌を思い出す。

洗濯と掃除を終えた午後のひととき。今日は夕方に実家から宅急便が届くので、またしても外出が出来ない(笑)仕方ないので、チベットで買って来た紅茶を飲みながら煙草の煙をくゆらせていると、ある歌が突然頭の中に流れ出す。ペドロ&カプリシャスの「別れの朝」と言う歌。出だしが「別れの朝二人は冷めた紅茶飲み干し」と言う歌詞で、その歌詞を耳にした幼かった(一桁年令)私は「恋人が別れる日の朝は紅茶を飲むのかぁ…」と、何となく切ない思いに駆られたのだった。今思えばイヤなガキだなぁと思わずにはいられない(笑)ただの「マセガキ」だろう。やがて大人になってから迎えてしまった別れの朝に、冷めた紅茶を飲んだ記憶はない(笑)でも、幼心に何となく感じた切なさは、痛みさえ伴う切なさに感じてならない。別れると解った上で重なり合って、温もりの感触を抹消したい反面、憶えていたいような気もする自分に戸惑い。重なり合っていても、決して心は重なり合ってはいないのが、何ともチクリと痛かったりして。やがて部屋を出てドアが閉まる重たい音を耳にした瞬間、ここからは一人で歩いて行く、と一歩踏み出しながらも、振り返ってドアを開けてしまいそうな自分をちょっと笑ってみたり。時々思う事がある。振り返れるタイプの女だったら良かったのかな、私って。いや、でもやっぱり思うだけで、振り返らないタイプだけどね(笑)そんな事を考えていたらチャイムが鳴る。宅急便が来たようだ。何を送って来たのかと思いきや、お米他食料品とお菓子と果物が少しずつ。ドラマなんかでよく見かける、田舎の母親が蜜柑なんかを箱で送って来るシーンみたいだなぁ(笑)別れの朝の郷愁感に、ちょっぴり浸っていた(笑)筈の私は、すっかり現実に引き戻されてしまったようで…(笑)