その風は、仄かに温かい。

空港から一歩外に出て最初に感じたのは仄かに温かい風。つい数時間前迄居た北の島に吹く風とは偉い違いだ。東京に戻って来た事を実感する瞬間だった。同じ冬と言う季節でも、吹く風や空気に漂う緊張感がこんなにも違う。日本って縦長なんだなぁと思わずにはいられない(笑)今、新宿行きのリムジンバスに乗り東京の夜景を見ながら思う。北の島に帰国した時も、東京に戻った時も、別段郷愁感と呼べるような感情も無く(笑)でも、初めて生まれ育った街を離れてみると、私が生きて来た街も「そう悪くない」事に気付く。この先の人生も東京で暮らすのか、或る時が来たら北の島に戻るのか、それとも別の街に暮らすのかは私自身にも分からない。ただ、何処で生きようとも私は私である、と言うスタンスだけは決して捨てずに歩いて行くつもり。そう、慌てて走って転ばないようにね(笑)