そして、また一人去ってゆく。

商品センターでの作業を終えた午後6時。同じチームのメンバーが上司に呼ばれる。なんでも打ち合せらしい。「げぇー。6時で帰れると思ったのに。ウザイなぁ」と内心思う。どうせ明日の役割分担だろうと思いきや、上司は何だか神妙そうな顔をしている。眉間に皺を寄せながら上司が言った内容は、同じチームの「小僧君」が来月会社を辞めると言う事だった。そう、氷を手掴みしたあの小僧君。転職先は既に決まっているのだろう。私には決して愛想がいいとは言えなかったけれど、言葉遣いも仕事も比較的キチンとしている小僧君。そして、小僧君は普通に気遣いが出来る人なのだろう。会社を去って行った人間のネームプレートを、机の片隅に乗せておくくらいだから、きっと仲間を大切にする人なのだろう。って私の単なる思い込みかも知れませんが(笑)個人的に話をした事は無いが、次の仕事が小僧君にとってやりがいのある仕事だといいな、と思う。え?じゃアナタは仕事にやりがいを感じてないのかって?仕事に対するやりがいなんか、転勤した時点で全て捨てましたが、何か?(笑)小僧君が辞めても、人員の補充は無い。残った人間に担当が振り分けられるだけ。新体制になってから、若手が二人も辞めて行く事に対してお偉いさん達は何も感じていないのだろうか?働く人間にとってツマラナイ会社だと言う事に気付いていないのだろうか?え?だったらアンタも会社辞めればって?う〜ん…。次回希望退職の募集があれば手を挙げる可能性はありますが(笑)会社を辞めた先輩のメールを思い出す。今回のゴタゴタで残ったのは、薬にも毒にもならない人だけ、と。毒にも「なれない」私は一体何なんだろ。これじゃ志半ばで辞めた仲間に申し訳ないよ。ここ迄会社を悪くしたヤツらを叩く事すら出来ないんだから。叩きのめす事は無理なんだろうな、と思うと悔しくて仕方ない。仕事がしたいワケじゃなくて、叩けるものなら叩きたくて残った筈なんだけどな…(苦笑)