その人は、一時間遅れで涙する。

日本から離れれば離れる程時差は増えてゆく。日本と香港の時差は一時間。香港の方が一時間遅れて朝がやって来る。そんな香港で、いつだって真直ぐで強いその人は、誰にも見られないように、一人倉庫で泣いたのだそうだ。余程の事があったのだろう…。以前その人は言っていた「強いヤツ程打たれ弱い」と。納得行く仕事が出来なかったのだろうか?悔し泣きなのだろうか?それとも日々の辛さに思わず涙したのだろうか?とにかく心配だ。一体何があったのだろう?こんな時、励ましのメールを送る事と、心配する事しか出来ない自分が悔しくて仕方ない。東京に来て数週間の頃、ズル休みを決め込んでいた私をその人のメールが救ってくれた。辛いのは自分だけじゃない事を気付かせてくれた。それなのに、私は一時間遅れで涙した彼に何もしてあげられない。メールを送る事しか出来ない。今日も彼は一時間遅れで涙したのだろうか?励ます事しか出来ないけれども、彼が一時間遅れで豪快に笑ってくれる日が早く来れば、と願って止まない。 〜追記〜先程香港からメールが来ました。何でも仕事上でトラブルが発生している渦中だそうです。眠る時間もないくらいに大変だそうですが、とにかく前向きに頑張るとの事でした。一先ず安心したと同時に、強い人だなぁ、と思わずにはいられませんでした。今現在、仕事に対する意欲がどうにも湧いて来ない私は、自分自身が恥ずかしく思えたのは言うまでもなく…。かと言って、急激に意欲が湧いて来る事はありませんが、取り敢えず明日も商品センターで仕事なので、早起きする事から始めてみようと思っています。私は強い人間ではないから、無理をすると必ず壊れてしまう(笑)壊れた自分を短い時間で「治す」事が出来る程器用な人間じゃないからね(笑)