勿論、女性は「女性専用車両」に

MALENA2005-06-01

再びテヘランへと戻って来たイランの旅最終日。
午前中はフリータイムだったので、数人で地下鉄(イランではメトロと呼ばれている)に乗ってテヘランバザールに行く事に。但し時間を有効に使う為にも、ホテルからバザールからそう遠くないメトロ駅迄はタクシーを使う事にする。

テヘランバザールの最寄り駅であるエマーム・ホメイニー広場駅の一つ手前の駅(駅名は忘れてしまった・・・)のメトロの入り口からは、ちょうど通勤時間にあたるのだろうか?次から次へと途切れる事なく人波が押し寄せる様子は日本の通勤風景と同じだが、日本のようにセカセカしている人は見かけない。皆何故かゆったりとしている。国民性の違いを垣間見る事が出来てちょっぴりおもしろい。

テヘランの地下鉄は1999年に開業されただけあって、駅構内は新しくてキレイだった。日本のように売店もある。ちょっとおもしろかったのは、駅構内に香水ショップがあった事。イランでは、通勤や通学の途中に香水を買う人が多かったりするのだろうか!?

料金は日本円にして一回約60円。切符は駅の窓口で購入する。アラビア文字は全く解さないので、ヘタに自動券売機なんかじゃなくて良かったかも(笑)切符にはプリペイドカードと磁気のついていない紙の二種類があり、カードは自動改札機に通し、紙製の切符は係員がもぎって(と言うよりは破って)半券を渡してくれる。

現在3路線が走っているテヘランの地下鉄は、市民の足と言うだけあって、まず外国人の姿は見かけない。擦れ違う人が、あれ?とちょっと驚いたような表情で私たちを見たりして。中にはわざわざ「何処まで行くんだい?ああ、その駅ならこの路線で間違いないよ」と親切に声をかけてくれる人も複数現れたりするところが何ともイランらしいなぁ(笑)

イランでは公共交通機関では男女別の座席が設けられている。地下鉄の場合は男女別に乗る車両が分けられている。そう、日本でも最近増えつつある女性専用車両だが、イランでは地下鉄開業当初から女性専用車両があるのだ。ホームには「ここからが女性専用車両」と判るように柵のようなものが立てられており、女性はそれを目印にホームに立つ。実際に乗車した車両には、当然女性しか乗車しておらず、日本のように「うっかり間違って」乗車してしまった男性は誰一人としておらず。彼女たちは見慣れない東洋人にちょっぴり驚いたような表情だったが、すぐに微笑みかけてくれた。黒いチャドルを纏った女性たちで埋め尽くされた車両は、ある種荘厳な雰囲気さえ漂っていた。日本のように「お行儀の悪い、素行の悪い」女性が誰一人としていなかった事もあるのかも知れないが・・・。

テヘランバザールからの帰りも地下鉄に乗ったのだが、女性専用車用のホームが判らず、ホームに並んでいる女性の後ろに並んでいたら、到着した車両は男性車両だった(笑)仕方ないので、ちゃっかり!?男性車両に乗り込む(笑)外国人旅行者と言う事もあるのだろう、怪訝そうな顔をされるどころかむしろ「何処迄行くんだい?ああ、それなら次の駅だよ」と、またしても親切に話しかける人が複数現れたり(笑)

エマーム・ホメイニー広場駅構内と地上をつなぐエスカレーターに乗っていると、フとそのエスカレーターが凄く長い事に気付く。長いと言う事は、それだけ地下の深い場所に駅があると言う事なのだろう。深い理由をフと考えてみる。・・・”もしも”の時、ここはシェルターになるのかな・・・。そう言えば、地下鉄駅構内って写真撮影禁止だったような・・・って、写真撮っちゃったよ〜!(笑)