小さな美しい世界

MALENA2005-06-26

今、気温は何度なんだろう?
昼下がりの目白駅。すこぶる夏らしい陽射しが事の他心地いいとさえ感じる。

週末は美術館か博物館に行こうと思っていたので、目覚めてコップ一杯のお水を飲みながらネットで検索してみる。あぁ・・・「アールデコ」も「茶器」も今日迄か・・・。最終日は駆け込み入場者で溢れ返っているに違いない。普通の週末以上に集中力が乱されそうだ。と言うワケで「アールデコ」も「茶器」も諦める事に。で、何を見よう?

と、その時「切手の博物館」(http://yushu.or.jp/museum/)と言う文字と目が合う。何でも今「切手と山に魅せられて」と言う展示が開催中らしい。切手かぁ(ニアニア)コレは行くしかないでしょ!!!

と言うワケで、私は昼下がりの目白駅にいたのだった。しかも「下駄履き」で(笑)切手の博物館は、目白駅から徒歩三分程のところにある「こじんまり」とした博物館だった。入場料(展示を見たり図書室を利用する場合)は二百円。今回の展示は「切手と山に魅せられて」と言うタイトルなので、世界各国の山々とそれに関連する動植物の切手、そして植村直己の手紙も展示されていた。植村直己の手紙は感慨深いものがある。子供の頃、植村直己が消息を絶ったと言う報道を目にした時「何とも言えない気持ち」を憶えた記憶がある。冒険をする人は、如何なる時も自らの命を失うかも知れないと言う宿命みたいなものを背負いながらの旅路かぁ・・・。我が道を驀進すると言う事は、己の信念と共に犠牲と言う荷物も背負いながら歩くって事なのか・・・。子供だった私は、ちょっぴり途方に暮れてしまったのだった。

話が逸れてしまった(笑)
山の切手と言う事もあり、展示されていた切手は名だたる名峰を擁する国のものがやはり多く、スイス、フランス、イタリア、ネパール、インドのものが多かった。意外と言っては少々語弊があるが、ネパールの切手の美しい事!あと、やはりパキスタンの切手は絵柄が美しい。ユキヒョウを描いた切手を目にした途端、思わず買いたくなったくらい(勿論、売ってませんでしたが)他にもリヒテンシュタインアンドラ公国(本国よりもエルメスが安く買えると言う事で、ちょっと話題に上った国だった記憶が)旧ソ連の切手、北朝鮮の松茸を描いた切手なんかも展示されており、すっかり山の切手の世界を堪能した次第。

この博物館には、日本の切手をはじめ世界各国の切手を販売しているコーナーも併設されている。ええ、勿論立ち寄りました(笑)南太平洋の島国や資源や産業に乏しい国の中には、切手を外貨獲得の手段の一つとしている国もあるので、意外な国から意外な切手が発行されていたりする(南太平洋の島国からマドンナの切手などなど)そんな中でも、コンゴ共和国の発行する切手は、特に図柄が私好みだったりして、フと気付けば脳ミソからはドーパミンが大量放出されていたらしく、奇妙な笑みが絶える事なく・・・・。嗚呼〜!アブナイ!!!私!!!さっきからずーっと「6月入荷分」のコーナー見てるし・・・。

おそらく、いや間違いなく収集し出したらキリがない筈なので(汗)取り敢えずは脳ミソをクールダウンさせる事に(笑)でも、やっぱりイイなぁ〜切手は。あの限られた小さなスペースの中に凝縮された美しい世界を眺めながら過ごす時間は、私にとって至福の時間である事は言うまでもない。