夏の旅。私が今回呼ばれた国。

イランの旅の時もそうだったけれども、またしても実は私はその国の事は良く知らない。

70年代、その国では内戦が絶えなかった。
ポル・ポト政権下では、多くの国民の命が闇に葬り去られたと聞く。映画「キリング・フィールド」を観て、クメール・ルージュと呼ばれる人たちは、富める者からは富と命を、知識ある者からはその知識と命を奪った事を知る。その後90年代に入り(私の記憶は、多分かなりいい加減だと思うが)国連のPKO活動の下に選挙が実施され政権が変わる。ここ数年の国内情勢は安定しているように見える。国王は確かシアヌーク国王。

私がこの国に行ってみたいと思うキッカケを作った人物は、一ノ瀬泰造だった。映画「地雷を踏んだらサヨウナラ」を観て、一ノ瀬泰造がその目で見る事を切望してやまなかったアンコール・ワットを見たいと思う気持ちが募る。その国の正式国名はカンボジア王国

地雷を踏んだらサヨウナラ (講談社文庫)

地雷を踏んだらサヨウナラ (講談社文庫)

今回の旅はカンボジア
アンコール・ワットをはじめ、遺跡を巡る旅になる予定。日程は五日間。シェリムアップだけに滞在するので、残念ながら首都プノンペンには行かない。実は今回の旅、私にしては珍しくどう言うワケか行き先をなかなか決められずにいたのだった。先週の段階で最終候補は三つ。スリランカ、夜行列車に揺られてコルカタ、ベナレスを巡るインド、そして国内のお寺で座禅や写経をし、鈍り気味の精神を叩き直す。で、先週末から今週にかけては、それこそ仕事やその他の事はそっちのけで、悶々と旅の事を考える日々を送っていたワケで(笑)

スリランカは8月6日出発になると代金がハネ上がるので却下。コルカタとベナレスは絶対に訪れたい場所だけれども、出来る事なら雨季じゃなくて、暑い時期か乾いた時期に訪れたい。で、意外にも!?最後に残ったのは修行の旅だったのだが、何となく悶々とした気分を拭えずにいたそんな時、フと気晴らしに眺めていたネットのツアー検索で格安アンコール・ワットのツアーを見つける事となる。その瞬間閃く「嗚呼、私アンコール・ワットに呼ばれてるような気がする!」と。

そうと決まればあとは早いモンだった(笑)
空かさず問い合わせをし、翌日予約可能とのメールを(商品センターのパソコンで、笑)目にするや否や申し込みをする。その日の夕方、直接旅行会社から申し込み確認の電話があり、これで間違いなく申し込み完了、そして一件落着。

一ヵ月後の今日、私はどんな思いでカンボジアの空を見上げているのだろう。