何かを伝えると言う事の難しさ

洗濯をしながら「1億3000万人が選ぶ夏の歌」とか言うタイトルの番組を見ていると、サーカスの「ミスターサマータイム」が流れて来たではないか!以前もこの日記に書いた記憶があるが、この歌は凄く好きな歌。がしかし、この歌に最も投票があった年代は50代なんだそうで・・・。うぅーむ・・・かなり(私から見て)上の世代に支持されている歌なのか。この世代の人たちが所謂青春時代に耳にした歌なんだろう。私が耳にしたのは一桁年齢で、青春の「せ」の字にも及ばないコドモだったが。

GOLDEN☆BEST/サーカス 歌の贈り物

GOLDEN☆BEST/サーカス 歌の贈り物

その後チャンネルをまわしていると、NHKのドキュメンタリー「21世紀の潮流」が放送されていた。このシリーズは一回目の放送を見たのだが、ちょっぴり重たい、と言うか考えさせられるとでも言うか・・・。番組の内容は、21世紀アフリカが置かれている現状(爆発的な人口増加、内戦、経済発展から取り残されている、など)をレポートするものなのだが、三回目の今日は少年兵についてだった。政治的背景や部族間の争いなどによって、現在でも国や地域によっては内戦が治まるところを知らないアフリカ。戦場の最前線に送り込まれているのが日本で言うところの小学生くらいの子供で、彼等が武器を手に実際に殺戮行為を行う事も決して珍しい事では無いと言う思わず耳を塞ぎたくなる事実、と言うか現実。かつて最年少少年兵だった少年はこう言う「村では、家畜を殺して、人間も殺したんだ。・・・・怖かった」と。

言葉が無かった。いろいろな意味で。
少年に事実を語らせる事によって、そこで何が行われていたかを伝える事は確かに大切で意味のある事なのかも知れない。でなきゃ世界は動かなかったかも知れないし。でも、少年は記憶を語る度にその光景が目に浮かび、やがてそれは静かに、そしてじわじわと少年の心を侵食して行ったような気がしてならないのだ。私は「伝えると言う事の難しさ」みたいなものを何だが上手く言葉に出来ない。

僅か8歳の時に誘拐され兵士に仕立て上げられた少年は、事故により23歳でこの世を去ったそうだ。少年が誘拐されたのと同じような年齢の頃に「ミスターサマータイム」を聴いて大人の世界に憧れていた私は、大人になった今ある程度命の安全は保証されている状況下で旅を楽しんだりしている。何て言っていいのか、上手く言えないんだけど・・・。旅で残った現地通貨を寄付したり、ユニセフに募金したり、旅が出来る現状に感謝する”だけ”でいいのかな・・・。

嗚呼・・・いつもの考え過ぎが始まりそうだ・・・(苦笑)
で、結局のところ考える”だけ”で結論が出ないんだよねぇ、いつもの事なんだけど・・・。