クメールの微笑み

MALENA2005-08-16

クメール語でアンコールとは「大きい」を指し、トムは「都、街」を指すんだそうだ。アンコールトムとは「大きな都、街」と言う名前の遺跡。一辺が3kmの城壁で囲まれた正方形の中央に位置する寺院がバイヨンと呼ばれている。因みにこのバイヨンと言う言葉には意味は無いのだそうだ。

正直言うと、今回の「メイン遺跡」はアンコールワットとベンメリアなので、アンコールトムにはそれ程興味が無かったワケで・・・。言わば午後から訪れるアンコールワットの”前座”とでも言うか・・・。

そんなちょっぴり「だらけモード」な私だったのだが、観世音菩薩の像と目が合うや否やすっかりその微笑に魅了される事となる。この観世音菩薩は「クメールの微笑み」と称される程有名な像なんだそうで。し、知らんかったです・・・(汗)そんなクメールの微笑みを撮ろうとカメラを構えるものの・・・。流石に有名な像だけあって、この微笑をバックに記念撮影をしようとする観光客が途切れる事は無く・・・。特に、中国や韓国の人たちの”パワー”には或る意味圧倒される事となり・・・。もう見ているこっちの方が恥ずかしくなるくらいに「これでもかっ!」ってくらいの「カメラ目線」と「決めのポーズ」の連続攻撃・・・(笑)目線やポーズが「決まる」迄は、私達日本人を含め待っている人が大勢いるにもかかわらず一向にお構いなし、と言った感じだ。私と同じく像だけを撮りたくて一眼レフを構えた欧米人の呆れ顔に半ば同情のようなものを憶えたのは言う迄も無く。

それにしても。
皆、何故そんなにも記念撮影が好きなのだろう?
因みに私は旅先で自分自身が風景に収まり写真を撮る事はない。と或る旅で「えーっ!?自分が入らない写真なんてぇ、そんなのつまんなぁーい」と言われた事もあるけれども(笑)私はつまらなくなんてないのだ。むしろ楽しい(笑)風景だけ残せればそれで十分。そこに自分の姿を残すかどうかはどうだっていい。

「撮影会」が終る気配は無い(笑)カメラを手に「いい加減どけろよなー」とちょっぴりイライラしそうになった時、フとクメールの微笑みと目が合う。・・・あ・・・今の私・・・ちょっとイヤな私だったかも・・・。と次の瞬間、一瞬像の前が空白になるではないか!チャーンスっ!!!とシャッターを押そうとした瞬間・・・モニターが真っ暗に・・・。どうやらこんな時に”限って”電池が切れてしまったらしい・・・(泣)予備の電池はバスの中・・・。嗚呼、何てこった全く・・・(泣)意地悪心が芽生えたから罰が当たったんだろう、きっと・・・。トホホ・・・。