その「言葉」の前に、男と言う字も女と言う字も付ける必要なし

フと、髪の毛を留めるクリップ(ヘアクリップ)が幾つか行方不明になってしまっている事に気付く。

おそらく実家に忘れて来たり、気付かぬうちに落としてしまったり、何処かに忘れて来てしまったに違いない。

会社帰り、ソニプラでヘアクリップを見ていると突然猛烈な目眩に襲われる。ま、まずい・・・。今日ヘアクリップを買わなくても死ぬワケじゃない(笑)とっとと帰った方がいいな、こりゃ・・・。

新宿からバスに乗り、友人達から来ていたメールに改めて目を通す。考え事がうまくまとまらない時、こうした友人達の意見は本当に有り難いな、と思う。

フと思う。

「友達」と言う言葉の前に「男」とか「女」とか言う言葉を付けて「男友達」「女友達」って言う表現をする人がいるけれども、友達と言う言葉の前に性別を付ける理由って何なんだろう?私は、男の人であれ女の人であれ友達は「友達」なので、「男友達」や「女友達」と言う言い回しや表現をする人には何となく妙〜な違和感のようなものを覚えてしまう。だって、友達である事に性別は勿論、国籍も人種も年齢も、そう言った壁みたいなモノは必要ない筈、と私は思うから。

妙〜な違和感で思い出したエピソードがある。
友人の中に、やたらとモテるヤツがいる。ある時その友人の家で彼の大学のクラスメート達と集まっていた時の事だった。台所に使用済みのグラスが三つほどあったので、トイレに行くついでにそれらを洗う私に向かって一人の女性が駆け寄って来て言う「洗わなくていいですから」と。「あ、ほら、ついでだし」と答える私に彼女は言う「だから、洗わなくていいですからっ!」と。・・・何で彼女はイラついているんだろう・・・!?

彼の学園祭に行った時の事。
日本酒なんか飲みながら盛り上がる私達を見て、一人の女性が何やらコワイ顔をして友人に向かって手招きをしている。一言二言話をして友人が私達のところに戻って来るや否や、彼女は突然号泣するではないか!?「ちょっと、ちょっと、ちょっとぉ、行った方がいいんじゃないの」と言う私に対して、彼は席を立たなかった。益々号泣する彼女。でも、一体何で彼女は泣いているんだろう・・・!?

私にとって彼は友達。彼にとっても私は友達。お互いにそこには「男」も「女」も存在しない。おそらくイラついた彼女も、号泣した彼女も、彼に好意を寄せていたのだろう。そして彼女達は私の事を彼の「女友達」として見ていたのだろう。私にはちょっと理解出来ないが、おそらく彼女達の心の中に何か「思うところ」が生じてしまったのだろう。嗚呼・・・号泣なんかするようじゃあイイ男には振り向いてはもらえませんよ・・・。

そう考えると。
友達の前に「男」「女」を付けて考えたり話したりする人にカッコイイ人っていないよなぁ・・・(苦笑)