創業安政二年

MALENA2006-02-20

大垣駅前の広場の石碑には「奥の細道結びの地」と言う文字が刻まれていた。ほぉ、一見どことなくちょっぴり寂れかけた田舎町、と言う風情を漂わせたこの町は、こんな歴史のある町でもあったのか。

地元の人曰く「伊吹おろし」と呼ばれる冷たい風が吹く大垣駅前。フと通りかかったお店の、特に建物の雰囲気が気になって仕方ない。見上げれば「金蝶製菓総本家」と書かれた由緒正しそうな看板。その下には「安政二年創業」と書かれている。中を覗いてみると、幸運な事に和菓子を扱うお店らしい!ふむふむ、江戸時代から続く和菓子のお店かぁ。コレは入る(買う)しかないでしょ!(笑)

木枠の扉が自動ドアだったのがちょっぴり残念だったが(笑)お饅頭に、らくがんに、おかきなどが並ぶ店内は、江戸時代っぽい雰囲気が垣間見れてイイ感じ。どらやき(アンタも好きだねぇ・・・)と、小ぶりのお饅頭と、きんつばを二個ずつ買う事に。餡づくし・・・勿論全て「つぶ餡」と言う徹底ぶり。いや、いいのだ、好きだから(笑)

餡はどれも上品な甘さ。どらやきも、お饅頭も小ぶりで口に運びやすい。(きんつばは普通サイズ)って、私の口は全然小さくないけどね・・・(笑)それにしても。「金蝶園総本家」安政二年(1855年)創業と言う事は、151年の歴史があるワケか。

私が生れ育った北海道は、歴史が浅い事もあって江戸時代から続く所謂「老舗」と言われるお店は殆ど無いと言ってもいい。せいぜい江戸時代末期創業がいいところなんじゃないかな。百貨店の丸井今井(因みに道産子は丸井今井の事を”丸井さん”と、さん付けで呼ぶ人が多いらしい。私も子供の頃はそう呼んでいた。昔は道産子にとっては偉い存在だったのだ、丸井今井。今じゃ伊勢丹の傘下だけど)だって創業は明治5年だし。五勝手屋羊羹(筒の中に入った羊羹を、押し出して糸で切りながら食べる。ちょっと楽しい)の五勝手屋本舗も創業は明治3年らしいし。なので、「金蝶園総本家」が江戸時代から続いている事にただただ感心してしまう事しきりなのだ。

ん?はて?大垣には確か仕事で行った筈。
何処へ行っても、結局は食べモノの事ばかり考えているんだな、私は・・・(笑)