フとその歌が聴きたくなって

フとその歌が聴きたくなったのでCDを探す。
が、しかし・・・。いくら探しても見つからない!おかしいなぁ・・・そのシングルCDは、確か引越しの時に荷物に入れたような気がするのだけれども。

その歌を初めて耳にしたのは、友人の家に向かう車の中だった。
ラジオから流れるその歌を耳にして、何故かハンドルを握る手が震えた。そして、涙がどっと溢れた。その歌は、ユーミンの「Hello My Friend」だった。

sweet,bitter sweet ?yuming ballad best

sweet,bitter sweet ?yuming ballad best

「重い病気にかかっていた。私、死んじゃうのかな・・・」
電話の向こうで微かに震える声で友人はそう言った。いても立ってもいられなくなって、泣きながらハンドルを握った。怖かったからラジオをつけた。ラジオからはその歌が流れて来た。

悲しくて 悲しくて 帰り道探した もう二度と会えなくても友達と呼ばせて
悲しくて 悲しくて 君の名を呼んでも 巡り来ぬあの夏の日君をなくしてから
僕が生き急ぐ時には そっと たしなめておくれよ

「私、死んじゃうのかな・・・」と言う言葉で埋め尽くされていた私の感情は、その歌詞を耳にして更なる悲しい感情と情けなさにも似た感情を憶えてしまう。こんな時、私はただただ泣く事しか出来ないなんて・・・と。

今になって思えば、この歌の歌詞は淡い夏の恋の思い出を綴ったものなのに、あの日の私は感情が先走っていた事もあり、亡き友を思うような歌詞に聴こえてしまったんだと思う。
因みにこの歌は、確か「君といた夏」と言うちょっぴり切ない恋愛模様を描いたドラマの主題歌だったかと記憶している。

その後、友人はその強靭な精神力で大手術と入院生活の日々を乗り越え、病気が再発する事もなく穏やかな日々を送っている。

あの時、友人に何もしてあげられなかった事には正直悔いが残る。
それなのに、今でも友人が私の友人でいてくれる事には、本当に感謝している。

今度北の島に戻った時には、また絶対に歌いまくろうなっ!(笑)