良くも悪くも「前向き」な人たち

MALENA2006-04-14

コピーをとる蛙君の後ろを通り過ぎようとした瞬間、突然蛙君は振り返り私に向かってこう言った「今ぁ、ボクのお尻見てましたよねー」と・・・。

昨日のランチタイムの事。同じ部署の男性社員たちがお店に入って来るや否や「○○君って、ここ数日お昼は私と同じお店にばかり来るのよぉ〜。きっと私の事好きなんじゃないかしら」と言う先輩女性社員・・・・。

「えーとですね、多分ソレは単なる勘違いとか思い込みってヤツですな、間違いなく」と”心の中で”両者に向かって言い放った次の瞬間、「いや、でもちょっと待てよ」と言う言葉が猛烈なスピードで頭の中を駆け巡る。「考えようによっちゃーこの人たちって”超前向き”な思考の持ち主であるとも言えるよな」

そう、蛙君も先輩女性社員も「前向き」な人たちなのだ。良くも悪くも。
他人様にお尻を見られていると思うくらいだから、蛙君は「自分は常に注目されている」と思っている筈だし、おそらく偶然お昼が同じ店にだったと言うだけで自分に気があるのではないか?と思う先輩女性社員は「自分は異性にモテるタイプだ」と確信しているに違いない。注目されていると思えば、自然と表情が引き締まるし、モテると思えば更に自分に磨きをかけるだろう。前向きな事は、基本的にはいい事なのだ。ネガティブな毎日よりはポジティブな毎日の方が楽しいに違いないのだ。

ポジティブと言う言葉でフと思い出した人がいる。
一昔前に「ポジティブ・シンキング」と言う言葉と「超一流主義」と言う著書で一瞬ブームになった斎藤澪奈子だ。”アッパー”な澪奈子さんが、”ロウワー”はいけません!と語る「超一流主義」”ネタ的に”かなり面白そうだったので買った記憶がある。”或る意味”かなり面白い本だった事に違いはないのだが、良くも悪くも「前向き」な事は結果としていい事なんだよな、と大マジメに考えた本だったように思う。著書の中で、自らの「超美乳」ぶりを豪語していた澪奈子さんだったが、数年前に乳ガンで他界してしまったとは何だかなぁ・・・。

今日の事。
蛙君は締まりのない表情で私に話しかけ、先輩女性社員の髪の毛は相変わらずツヤがない・・・。前向きはいい事だけど、でも、コレってどうよ!?