乾いた色をした大地は、やがて空に繋がっていた

MALENA2006-09-06

ところ構わず眠る事が出来ると言う特技は、時としてほんのちょっぴり悲劇を招いてしまう事もある。

日本時間の午後9時に成田を発ったウズベキスタン航空528便は、関西を経由しタシケントの空港に降り立った。フライト時間は約10時間。日本とウズベキスタンの時差は4時間。機内のモニターに表示された現地時間を見て時計を4時間戻す。窓の外に目を遣ると、滑走路は漆黒の闇に包まれていた。

タラップを降りながら感じる空気は、半日前に感じていた湿度の高い空気とは打って変わってとてもひんやりと感じた。今年の冬にウズベキスタンを旅した秋田の御婦人が「ウズベキスタンはとても寒かった」と言っていた事をフと思い出した。ウズベキスタンの夏は涼しいのかな。

イスタンブール行きの飛行機は午前8時発。それ迄の間は空港の外に出る事も出来ず、ただただ出発ロビーで時間を潰す事になったのだが、ちょっぴり手狭な出発ロビーには、ちょっとした喫茶コーナーとこじんまりとした免税店(時間も時間なので閉まっていた)があるだけ。むぅぅ・・・ウズベキスタンの朝焼けが見たい。それ迄は取り敢えず眠るとするか。

乗り継ぎ客でいっぱいのロビーは結構な騒々しさだったが、私ときたら横に置いたバックパックにもたれかかると案の定直ぐにウトウト状態に陥り・・・。いや、なに、朝焼けの時間には起きられる筈。

目蓋の奥に微かに陽の光を感じたような気がして不意に目が覚める。
・・・寝ぼけ眼で窓の外に目を遣れば・・・朝焼けどころか、すっかり日は昇り・・・滑走路は眩しいくらいの陽の光に包まれていたワケで・・・。時計を見れば午前7時。爆睡モード全開で眠っていたとは・・・。

午前8時過ぎ、ウズベキスタン航空271便はイスタンブールに向けてタシケントを発った。タシケントの街から離れて行くに連れ、乾いた色をした大地が眼下に広がって行った。そして、大地の果ては青い色をした空に繋がっていた。

〜追記〜
本日よりケロログの方にトルコの旅の音たちをのせて行きます。よろしかったらこちらも耳にしていただけたら幸いです