今日は旅はお休み

蛙君は、今日がこの会社での最終出勤日だった。
やだ、どうしちゃったの!?ってくらい終止満面の笑顔だった蛙君。あんなに笑顔の蛙君、こちらに来てから始めて見たような気がする。

思えば、丁度二年前の10月の三連休明けから東京に来たんだっけ・・・。
あれから二年が経ったのかぁ・・・と思うと同時に、二年前の札幌事務所閉鎖の事は、今思い出しても泣けて来る。

あっと言う間の二年間だったなぁ・・・。

あの時の上司は二ヶ月前から再び私の上司になり、経理担当だった女性社員と先輩女性社員は同じ会社で働いている。自分好きの後輩男性社員は、同業他社でお盆休みもないくらい忙しい日々を送っているんだそうだ。蛙君は二年間の東京勤務と会社に別れを告げ札幌に戻り、私は半ば流されるままに東京での三年目を迎える。

・・・多分、いや間違いなくこの二年間で何もしていないのは私”だけ”だ・・・。つい数日前に仕事頑張る宣言したばかりなのに、何フラついてんだ、自分・・・。

夕方、喫煙所で蛙君と話す。
「ここでの二年間に耐えられたんだから、これからは何処へ行っても大丈夫さ」と言うと、「ですよねぇ〜」と脳天気に答える蛙君の表情は、やっぱりユルいんだけれども、この先自分で自分の人生を切り開いて行こうとする自信と強さみたいなものがあった。大人になったなぁ、蛙君も。

常日頃オドオド、ビクビクしていて心配性で、口を開けば”噛み噛み”で、要領も決していいとは言えない蛙君だったが、仕事に対しては真面目に取り組んでいた事もあり「あんなヤツ早く辞めちまえ」的発言は誰もしていなかった筈。寧ろ、それ故に「愛されキャラ」だったのかも知れない(笑)

この先も、そのキャラと持ち前の我慢強さ、そしてこの二年間に耐えられた事を財産として頑張って欲しいと思う。きっと大丈夫だろう。

こうして書いている途中、二年前に同じく事務所閉鎖となった福岡の女性社員からメールが来る。大変な時期もあったけれども、今は希望する仕事に就いて元気に日々を送っているそうだ。そして、メールの最後には「自信を持ってご自分の将来に向けて頑張って下さい。応援しています」と書かれてあった。

何て有り難い言葉なんだろうと思うと同時に泣けた。
こうして頑張っている人が私の周りにはたくさんいるんだと言う事を決して忘れずに東京勤務三年目のスタートを切ろう!と思った。

〜追記〜
せっかく清々しい気持ちで前に進もうと思った矢先、猛烈に不愉快な出来事に遭遇してしまった。もう、唖然呆然とでも言うか・・・。世の中には、自分が許せないと思う人間に対しては、徹底的に、とことん冷酷になれる人がいるんですねぇ・・・。人を人とも思わないとでも言うか・・・。いや・・・或る意味勉強になりました・・・けど・・・。