その風は夏の終わりの匂いがした

MALENA2006-11-27

遠くまで幾重にも重なりながら広がる白い雲と、仄かに灰色がかった薄い青色をした空の間に挟まれるように広がるオレンジ色。

大地の果てに太陽が沈む時は地平線に、海の果てに太陽が沈む時は水平線の彼方に夕陽が沈むと言うけれども、雲の上の空に太陽が沈む時は何と言うのだろう?などとフと思いながら、飛行機の窓から目にした夕暮れ。

週末、沖縄(那覇周辺のみだったけど)を旅して来た。
那覇空港から一歩外に出た途端、石垣島と同じ風の匂いがした。私の故郷の街では雪が降り、ほんの数時間前までいた東京には冷たい風が吹いていたのに、此処にはまるで夏の終わりのような暖かい風が吹いている。「日本って縦に長い国なんだなぁ」としみじみ思いながら那覇の夜空を見上げる。

夏の終わりはいつだって悲しげで。
でも、秋の始まりが悲しい気持ちをそっと包んでくれて。
そして、冬の足音は或る日突然大きな音を響かせながらやって来て。

ぼんやりとそんな事を考えながらモノレール(ゆいレール)を待っている私の頬を、夏の終わりのような暖かい風がそっと撫でて行く。その風は、夏の終わりのような匂いがした。

また此処に旅の事を書いて行きたいと思います。
いつものように、時系列がバラバラで思いつくままに書く旅日記になってしまうと思いますが(苦笑)目にしていただければ幸いです。

音については未だ全く整理が出来ていないので(苦笑)整理が出来たら「旅の音編」に載せて行きたいと思っています。