転ぶと寿命が三年縮まる!?らしい産寧坂

MALENA2007-01-24

紅葉の季節は終っているにもかかわらず、清水寺界隈の坂道は観光客で溢れ返っていた。清水寺界隈を訪れるのは三年振りだろうか。土産物屋の向かい側にあるベンチに腰を下ろし、豆乳ドーナツを食べながら思う「紅葉の季節は一体どれくらいの人で溢れ返ってしまうんだろう・・・げぇぇ・・・」と。そう言えば豆乳ドーナツ、三年前に訪れた時も食べたな、しかも同じ場所で・・・。

家に洒落た感じの醤油注しがなかった事を思い出し清水焼のお店に入ってみる。ちょっと色合いの良い醤油注しを見つけたので手に取ってみる。大きさも良い感じだ。買っちゃおうっかな〜!と脳天気に値段を見てみたら¥10,000と表示されていた・・・。むぅぅ、一万円か。一旦脳ミソを冷やす為に醤油注しを置き茶碗なんかを見てみたものの、良いな、と思ったものは皆10万円以上するものばかり・・・。一旦冷やす筈の脳ミソだったが、微妙に冷え切ってしまったワケで。

清水寺界隈は外国人観光客も多く訪れるためか、結構”珍妙”な土産物を目にしたのだが、そんな中で私の心を一瞬捉えたモノがある。それは「仏像フィギュア」千手観音やら毘沙門天やらが英語併記でケースの中に並べられていたのだが、よくよく凝視すると結構造作がラフな感じ・・・。残念!その後骨董屋さんで仏像フィギュアとほぼ同じ大きさの白檀で作られた小さな仏像を見つける。造作も細かい。おぉーっ!と思い値段を見たら五万円ちょっとだった・・・。別段高くはないのだろうけれども、ちょっとした溜息が・・・。

その後も清水寺界隈をフラフラしたのだが、柘の櫛を扱うお店や、鼈甲のかんざしを扱うお店や、扇子を扱うお店があってそれぞれに皆美しくて見ていて楽しい。遠い昔から今に伝えられているものたち。柘の櫛で髪を梳くって何だか素敵な仕草だな、と思った。

清水寺界隈の坂道は不意に五重塔が現れたりして面白い。坂道を歩きながらフと思う。昨日あれほど痛かった左足の甲が今日は朝から歩き通しなのに嘘みたいに全然痛くない。フェイタスが効いたんだろうけれども、恐るべし、回復力。

旅に必要なものがあるとするならば、それは旅を楽しむ心と体力と、そして”気力”なんだな、と軽快な足取りで坂道を上りながらフと思った。