こうも悩み多き人生なり

いつ何時たりとも妙〜に”力んで”見える内野聖陽の”鼻の穴”が気になりつつも見ているNHK大河ドラマ風林火山

昔どこかで今の自分を形成しているのは「父母、祖父母、そして十数代前のご先祖様の遺伝子」だと言うのを目にした事がある。時代劇の合戦シーンや、博物館などで刀や甲冑を目にした時に良くも悪くもゾクッとしてしまうのは、十数代前の武士であるご先祖様の遺伝子のせいなのか・・・(笑)

ここのところあれこれと悩んでいた。
自分の中で”会社を辞めて新しい仕事に就きたい”と言う思いが芽生える。私の年齢で転職するのは恐ろしく困難な事だとは思うのだが、何故か転職出来る気がしていた。上司に来月の十日付で辞めたいと申し出るが速攻で却下される。それでも辞めたいと申し出ると、今度は部の責任者を交えての話し合いとなり・・・。こんな時ばかり「褒め言葉」の数々を並べるおじさんたちに段々と苛立ちを憶えた私は何時にも増して無愛想だった。

おじさん「もっと可愛気のある話し方とか出来ないの?」
私「愛想笑いとか過剰なアピールとかお上手とかは、それが無いと仕事にならない人がすればいい事だと思っているので」
おじさん「・・・・」

相手の心中にグサリと来る毒を吐き次の言葉を奪う。我ながら本当に嫌なヤツだとは思う。でも、この後に及んで”可愛気”なんて言葉を持ち出すおじさんがどうにも気に入らない。こっちは大真面目に話してるんだって!

毎月のように人が辞めている会社なだけに、来月早々に辞められても困ると言う事情は解らないでもない。私は無愛想だし毒を吐くけれども、仕事そのものに問題があるワケではないので、おじさんにしてみれば辞める事を快諾する理由がないのも解らないでもない。日々説得されるのがだんだんと嫌になって来る・・・。

出張の為に乗った新幹線の中で考える。辞めたい気持ちは強い。でも、「何か」が心の中に引っ掛かっている。先ずは「何か」をはっきりさせる事が必要だ。答えは、「何か」をはっきりさせてから組み立てる必要がありそうだ。

「何か」は「何」なんだろうと暫し考える。・・・嗚呼・・・きっと・・・あれに・・・違いない。あれ、そう、おそらく「義」と言うやつだ。

私が担当するところの或るスタッフは、業界最大手と言われる会社でのそれ迄のキャリアとその先のキャリアを投げ打って迄この会社に来てくれた。彼女がこの会社に来る事を決断したのは、その当時その地区担当の責任者だったおじさんの熱意に義理と人情で応える結果だったからと聞く。そう、彼女は義理堅くて人としての情に厚い人なのだ。そして、彼女は全力で真正面から仕事と向き合っている。思いあがりかも知れないが、転職する事はそんな義理人情な人である彼女を裏切る事になるんじゃないだろうか?一生懸命やって来たのに裏切られたと感じる事は、どんなに情けなくて悔しい事だろう。天秤の片方に「義」が乗っていたなら、もう片方にも「義」が乗らなくてはいけないんじゃないか。

私は、今は会社を辞めてはダメなんだ。
もう少し、この会社で頑張ってみようと思う。