高山の夜は静かで、そして長い

MALENA2007-02-16

名鉄百貨店の構造がヘンなのは、このバスターミナルが在るからに違いない。等と考えながら名鉄百貨店3階に隣接する高速バスターミナルで高山行きのバスを待つ。出発は午後1時、到着は午後3時45分の予定だ。

バスの車内が妙〜に温かくて心地良かったせいか、高速道路に入って程なくして首がカクンとなると同時に眠ってしまった私。微妙な冷気を感じて目を覚まし窓の外を見れば風景が一変、いや激変していて驚く。窓の外に広がる風景は雪山、そして雪山、遥か向こうまでずーっと雪山!!!何時、どの時点で風景が変わったのだろう。風景が次第に変わって行く様を自らの目で見る事が出来なかったのがちょっぴり残念だった。

バスは予定よりも30分程遅れて高山に到着した。
高山は山間(やまあい)にひっそりと開けた静かな町と言う印象だった。駅前にある観光案内所で地図なんかをゲット(私の場合、旅先では先ず最初に立ち寄るのが観光案内所だったりする)し、一路宿を目指して歩き始める。

高山の町は、空気の音が聞こえて来るんじゃないかと思える程本当に静かだった。たまに擦れ違う人はほぼ観光客。かと言って侘しい感じがするワケでも、寂れた感じが漂っているワケでもなく、ただひたすら静か。そして、歩いているうちに気温が結構低く寒い事に気付く。

そんな高山の町は陽が沈むと更に静けさを増す。
古い町並みに軒を連ねるお店は、灯りが灯る頃になると営業が終了しすうっと夜の空気に包まれる。午後6時頃には殆どのお店が閉店しているようだ。冷たさを孕んだ空気の中控えめな灯りに照らし出される町並みは、静けさと相まって自分が遠い昔の空間を漂っているような錯覚を憶える。

古い町並みだけではなく、高山では飲食店を含むさまざまなお店の閉店時間も早いようだ・・・。メインストリートと思しき通りの商店街では飲食店を含め未だ午後6時半だと言うのに既に営業を終了しているお店が多い。何だか微妙〜に寂しい雰囲気が漂う・・・。地方都市特有?のこの感じ、正直言うと苦手だ・・・かなり・・・。

高山の夜は静かで、そして長い。
そんな夜だからこそ、ぼーっと考え事に耽るのも悪くないと思った。