「伝承空間エリア」でぼーっとしてみる

MALENA2007-02-26

高山の旅の目的の一つは、以前写真で見た”江戸時代のような町並み”を実際に自分の目で見てみたい!だった。(因みに、高山から名古屋迄をローカル線に乗るのも目的の一つ)風景や景色をはじめとして、心から「見たい」と思ったものは実際に自分の目で見てこそ意味があると私は思っている。そう言った意味では、良く言えば行動力があり、悪く言えば我慢が出来ない性格の持ち主と言えるんだろうな。

高山では古い町並を始めとするその一帯は「伝承空間エリア」と呼ばれているんだそうだ。この伝承空間エリアは400年の歴史があり、このエリアには歴史的建造物や景観が多い事からも保存地区になっているんだそうだ。

400年と言う事は、安土桃山時代の終わり頃か江戸時代の初め頃からこの町はずっと続いていて、その頃に人たちも私と同じように冬の冷たい空気を感じていたのかと思うと何とも言えない不思議な気持ちになる。

古い町並みに建つ建物の多くは一階部分が店舗になっている事が多く、土産物屋を筆頭に喫茶店やお食事処、日本酒の蔵元や醸造所に旅館などさまざまなお店が軒を連ねていて、雰囲気があるようでないような!?感じが何とも(笑)古い町並みの通りを二階部分を見上げながら歩けば、今自分が存在しているのは間違いなく2006年なんだけれども、心と言うか精神と言うか魂は江戸時代に居るような感覚になる。

それにしても。
何故高山にはこのような古い町並みが現存しているのだろう。周囲を山々に囲まれた山深い場所故に独自の時間が流れているからなのか。代々受け継いで来たものを大切にする習慣があるのか。いずれにせよ、このような町並み、空間が現存している事は素直に凄いと思う。

古い町並みでも、人通りの多い通りを外れると擦れ違う人もなく本当に静かだ。今にも雪が空から落ちて来そうな冷たい空気の中、小さな川沿いのベンチに腰を下ろし、ただただ静かに空気と時間が流れる空間に身を置く。

こんなふうに過ごすのも旅の楽しみの一つだったりするのだ。