旅の道連れ

MALENA2007-03-18

今週も2回新幹線に乗る・・・。勿論、仕事で・・・。ぐぁぁ・・・(一応、溜息)

今月に入ってから三日しか休んでいない・・・。いや、三日”も”休めるだけマシ、か・・・。でも、ぐぁぁ・・・。

東京到着を告げるアナウンスの時に「いい日旅立ち」のメロディが流れていた。フとこの歌を初めて聴いた時の事を思い出す。

冬の終わり、その人は夕焼けを、羊雲を、そして幸せを探しに旅に出る。たった一つ歌だけを道連れに、一人で。日本のどこかに私を待っている人がいる、と言う思いを胸に。

一瞬何故か悲しいんだけれども。
一瞬何故か切なくて胸がきゅーっとなるんだけれども。
一瞬立ち止まり故郷を振り返るシーンを勝手に思い浮かべるのだけれども。
でも。
その後に何故か希望と言う文字と憧れと言う感覚を仄かに感じた小学生の自分。

或る日、歌だけを道連れに旅に出る。か・・・かっこいいじゃないか!!!
アタシもオトナになったら或る日いきなり旅に出たりしてみたい。などと夜な夜な目くるめく妄想の世界へと誘われ。

大人になった今、妄想はそこそこ現実となったワケだが。
その人は”歌”を道連れにしたけれども、私は何を道連れに旅をしているのだろう?デジカメ?ボイスレコーダー?いや、そうじゃなくて。凄くヘンな言い方かも知れないけれども、それは多分”自分”自分で自分を道連れに旅をしているような気がする。

デジカメやボイスレコーダーに刻まれる旅の記録。私の身体に刻まれる旅の記憶。私が生身の人間である以上、旅で得たさまざまな事は記憶として刻まれる。記憶は時として生々しいものであったり、寒々しいものであったりもするが、でもそれが「生きている」って事なのだろう、きっと。

東京駅から乗った中央線に揺られながら、歌を道連れに旅に出たその人は、きっと自分が探していた夕焼けや羊雲や幸せに出会えたに違いない、とフと思った。