自慢話おやじとアピールおばさん

年度末と言う長くて暗いトンネルに微かに光が射し始めたように感じた年度末最終日。

でも、それはランチタイム直前迄だった・・・。

電話が長引いた事もあり、ランチ先には5分程遅れて到着したのだが、その席には何と”エラそうなおっさん”の姿が・・・。あーぁ、サイアクのランチタイムだな・・・。微かに射し始めていた光は一瞬にして遮断される事となり。いや、むしろ自分自身で遮断したのかも、な・・・。

”自分は○○(著名な人らしい)さんと友達だ”だの”○○ホテルの上客だ”だの”ニューヨークのなんとかホテルのスイートに長期滞在した事がある”だの”なんとかレストランで松坂牛の六千円のカレーを食べた事がある”だの”マンダリンオリエンタルのトイレで東京の夜景を見ながら用を足すのがサイコーだ”だの、どうでもいいような下らない「一人自慢話祭り」全開のおっさん・・・。

ナイフとフォークの尖った方を向けて私に手渡し、だらしない姿勢で食器に顔を近づけて、無駄に音をたてながら、口の中に食べ物が入った状態で自慢話し、挙句お皿が猛烈に汚い状態で食べ物を残す。サイテー。そんな基本的なマナーもなってないアンタにゃ高級ホテルも高級レストランも似合わなねーんだよっ!!!

あー気分悪いわ!マジでご飯が不味い!
んがーしかし。そう思っているのはどうやら私一人だけの様子。他3人の女性社員の皆さんはおっさんの話を”ちゃんと”聞いている。注意深く様子を観察していると、1人は単なる「自分語り部」で、1人は単なる八方美人で、1人は何故か自己アピールに余念がないようだ。思わず脳ミソが痒くなってしまいそうな勢いで「凄いですね〜」を連発すると同時にアピール。こんな場面でもおっさんに好印象を与えたいのがアリアリ媚び媚びで、観察していてどうにも痛い、痛過ぎる。

私は相手が上司だろうがエラい人だろうが何だろうが、自分が共感できない話や事柄には正直に共感しない。だから、おっさんが自慢話をしている時も終止無言で無反応のまま食事をしていた。お上手も言わなければ、愛想笑いもしない。そんな私は多分大人げない。小一時間我慢すれば済む事だ。でも、嫌なものは嫌。ワガママな子供みたいだ。だから、他の3人は或る意味「大人」だ。

そもそも。
私は会社なんか仕事”だけ”で評価してくれていい、と思っている。仮に好印象を与えてなくておっさんの評価が悪かったとしても、そんな事は私にとってはどうでもいい事。そんな事よりも自分の仕事が結果を出しているかどうかが重要だし。

思うに。
無意味に「誰々を知ってる」や「所謂高級を知ってるから凄いだろ」系の自慢話をしまくる人間って、本当のところは自分に自信がないんじゃないかと思う。素の、丸腰の自分では勝負出来ないから自慢話と言う鎧を身に付け武装する。でも、その鎧は張子の虎じゃないけど紙で出来ているから(本物じゃないから)、一度雨が降るとアッと言う間に壊れてしまうワケで。

必要以上にアピールしまくる人間も基本的には自慢話人間と同じ。何とかして認めてもらいたいが故に必死にアピール。或る意味「努力家」でも、その努力は会社なら”本来の”仕事に使うべき。

本当に凄い人(本物の人とも言える)は、ワケのわからん自慢話なんかしなくても十分オーラが出ているから無意味に斬り付けて来る人はいない。だから鎧なんか必要としない。

きちんと地に足がついている人は、無意味なアピールや媚びが無くても我が道を歩いて行ける事を知っている。

おっさんはランチをご馳走してくれた。ご馳走してくれた事実に対しては丁寧にお礼を言う。

お金で人の心は買えない。そして、媚びだけでは人の心は動かせない。

久し振りに更新したにもかかわらず、すっかり毒吐きまくってしまったな・・・(苦笑)