天然の展望台「ティンダハナタ」

MALENA2007-06-01

道の両側にはいかにも南国らしい葉をした植物たちが生い茂る。
擦れ違う人も、先を歩く人もいない。聴こえて来る虫たちの大合唱。フとこの辺りには猛烈な数の虫たちが潜んでいるに違いない・・・と思うと思わず鳥肌が立つ(昆虫は苦手なので・・・笑)

祖内の集落の外れの小高い山にある「ティンダハナタ」は、標高100メートルの天然の展望台だ。ティンダハナタからは祖内の集落が一望出来、集落の先の向こうには東シナ海が広がる。

「ティンダハナタ」と言う名前の響きといい、自然なかたちで山の一部が展望台になっている事といい、そこに在る空気も、通り抜ける風も涼しげなティンダハナタは、どこか御嶽(ウタキ)に似ているような気もした。

ティンダハナタを後にし一旦宿に戻り、やや急ぎペースで夕食を取る。そう、夕焼けを見に行くために。

この頃の与那国島の日の入りは午後7時半頃らしい。
祖内の集落から西崎(いりざき)迄は車で約15分から20分くらいか。時計を見れば午後6時40分。陽が沈みきってしまう前に西崎に行かないと!

西崎の手前にある「ナーマ浜」に腰を下ろし西崎の向こうの空を見る。この日は日中もキッパリとした青空ではなかった事もあり、夕陽はぼんやりと雲が広がる少しずつ色が変わって行く空から、気が向いた時だけ顔を出すような感じだった。

陽が沈むと与那国島の空には一気に夜がやって来た。