ヨナグニウマのいる風景

MALENA2007-06-10

風にたてがみと尾の長い毛がなびく。
遥か先に碧い海を臨む緑色の大地に佇むヨナグニウマは、そこに佇んでいるだけで絵になる。

与那国島の在来種であるヨナグニウマは、背丈が110センチほどのやや小柄な馬だ。性格は温厚で人に馴れやすい性質のヨナグニウマは、自閉症などに有効なアニマルセラピーなどでも活躍しているんだそうだ。

昭和44年に町の天然記念物に指定されたヨナグニウマだが、1975年には59頭までに激減し、ヨナグニウマ保存会が設立され繁殖に力が注がれた結果、現在では約120頭と安定した数を保つようになったんだそうだ。

与那国島滞在2日目も私はヨナグニウマを見ていた。
風に吹かれながら伏目がちに草を食むヨナグニウマは、ヒヒ〜ンと嘶く事もなければ、パッパカパッパカと走る事もない。本当におとなしいヨナグニウマ。グローブみたいな茶色(昔のコーチのバックのタンと言う色)をした馬もいれば、艶々と黒い色をした馬もいる。背丈が150センチくらいの大きな馬もいれば、仔馬もいる。たてがみが金髪でさらさらと風になびく馬もいれば、額のあたりのたてがみが寝起きみたいに”ぼわん”とした馬もいる。

それぞれに個性があるヨナグニウマたちだけれども、とても優しい目をしているのは皆同じだ。

ヨナグニウマのいる風景を目にしていると、月並みな言い方にはなってしまうけれども本当に心が癒される。此処には私の心がささくれ立つものは何一つ無い。あー、それだけ日常がささくれだらけ、って事か・・・。

ヨナグニウマのいる風景を目にしている時の私は、きっと日常とは別人のような穏やかな顔をしていたに違いない。って・・・普段はどんだけ怖い顔してるんだろ・・・(汗)