掃海艇「ししじま」でトイレの見学を申し出る

MALENA2007-07-03

「カレー屋ユキさんち」でわんこの頭を撫で撫でしていると、唐突に島内放送が始まった。

島内放送によると、祖内港で海上自衛隊の船が一般公開されているらしい。
へぇ、船かぁ。自衛隊の船の中なんかそうそう見られる機会はないだろうし、折角だから見てみようかな。と言う何ともユルい動機と共に祖内港に向かう事に。

祖内港には島の人をはじめとする結構な人が見学に来ているようだった。
空母のような船を勝手に想像していたせいか、目の前に停泊している船は意外に小さく感じる。船は「ししじま」と言う掃海艇で、その名前は鹿児島県にある「獅子島」から命名されているんだそうだ。

入り口で配布されていたパンフレット(ししじまの紙工作付。紙工作に心惹かれて3部もらう)には「ししじま」の主な任務についてこう書かれていた。

掃海艇の主な任務は、我が国の独立と平和を守るため、我が国周辺海域における海上交通を確保すること及び沿岸の海上警備に従事しております。本艇をはじめとする掃海部隊の各艦艇は、港湾及び航路に敷設された機雷を排除し、通行船舶の安全を確保するために日夜訓練に励んでおります。

ししじまの主要性能要目
基準排水量:510トン
主要寸法:長さ54m 幅9.4m 深さ4.2m
主機械(馬力):ディーゼル機関(900ps)
        2基・2軸
        補助電気推進 130kw 2基
速力:14kt (時速26km)
主要兵装:20mm機関砲×1 掃海掃討装置×1
乗員:45名

パンフレットを見てもポカーンな私のような見学者をはじめとして、見学者の為に隊員さんが船内を案内してくれる(うっかり立ち入り禁止区域に入る輩がいないとも限らないし)のだが、私を案内してくれた隊員さんをはじめ皆さん気さくな方が多かった。デジイチ片手にトイレや調理場なんかを撮っていたせいなのか、「フツーの会社員とかじゃないッスよね?」と何度も訊かれる始末・・・(笑)

映画のワンシーンなんかで見たような狭い通路。この先に食堂と洗濯室やトイレなんかがある。食堂では隊員さんたちがおにぎりを作っていた。因みに海上自衛隊では毎週金曜日のお昼は曜日を忘れない為(航海に出ると曜日の感覚が鈍くなるんだそうで)にカレーを食べるんだそうだ。

トイレ好き!?故に見せてもらった「ししじま」のトイレ。至って普通のトイレでした(笑)

20mm機関砲。これで機雷を除去する事もあるんだそうだ。動かしてもらったが(勿論砲弾無しで)重たい音が怖く全身に響く。世界の何処かではこの瞬間もこのような重たく怖い音が響いているのかと思うと何気に気持ちが凹む・・・。

任務のため一度航海に出ると数週間は船で過ごす生活になるんだそうで、「運動不足になりがちなにで、メタボリック症候群を気にしている隊員も多いですよ」と言うおじさん隊員のお腹は結構なポッコリ具合だった・・・(笑)むぅぅ、甲板でビリーのブートキャンプはちょっと難しそうだしなぁ・・・。

「ししじま」の任務の一つでもある機雷の除去だが、未だ訓練以外では除去した事は無いんだそうだで、数年前に北朝鮮の不審船の報道が未だ記憶に残っているだけにホッとしたと同時に、日本と言う国が四方を海で囲まれている島国なんだ、と言う事を改めて認識したのだった。