伊勢神宮には「夏の色」が溢れる
黄色がかった緑色。茶色がかった緑色。青みがかった緑色。赤みがかった緑色。
色鮮やかで、力強く生命力に満ち溢れた夏の緑たち。表情豊かな緑色と、濃密な空色をした空と、切ないくらいに白い雲。自然の色たちが織り成す、当に「夏の色」
伊勢神宮にはそんな「夏の色」が溢れていた。
外宮→内宮の順で「お伊勢まいり」をスタートする事に。
外宮近くの観光案内所で手に入れたパンフレットによれば、”お伊勢まいりは外宮から”なんだそうで、順序的に間違っていなかった事を知りホッとしてみる。
パンフレットによれば
伊勢神宮の正式名称は「神宮」といい、皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の両大神宮を中心として14所の別宮、43の摂社、24所の末社、42所の所管社があり、神宮はこれら125の宮社の総称でもあります。
なんだそうだ。
外宮は天照大神の食事を司る神の豊受大神をおまつりしている事から「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」と呼ばれているんだそうで、衣食住をはじめあらゆる産業の守り神なんだそうだ。
鳥居をくぐると直ぐに木々のとても良い香りが漂い心が穏やかになるのが感じられる。加えて、良い意味で緊張感が漂う空気。全身のドロドロしたモノが浄化!?されるような、とでも言うか。
風の神をおまつりする「風宮(かぜのみや)」→豊受大神の荒御魂(あらみたま)をおまつりする「多賀宮(たかのみや)」→大土乃御祖神をおまつりする「土宮(つちのみや)」→御正殿(ごしょうでん)の順でお参りする。
多賀宮。何とも清々しい空気に包まれていた。
蝉の声。鳥の声。空に向かって力強く葉を広げる木々たち。木洩れ日。凛とした空気。
一瞬両腕の毛がザワっと逆立つような感覚を憶える。それは、夏の色たちをはじめとするそこに在る全てのものたちの生命力の強さを感じた瞬間だったのかも知れない。