「ビニール袋じゃない」と主張するバッグ

MALENA2007-10-15

10日ほど前、名古屋の地下鉄東山線名古屋駅のホームで若そうな女性が”かなり近い過去の、ちょっと懐かしい代物”を持っていた。

嗚呼、コレって一時結構話題になったんだわな、アニヤハインドマーチの「I'm Not A Plastic Bag」

本来の使用目的は「エコバッグ」の筈だった。が、しかし、発売地域によってI'm Not〜部分の色が違うのに加えて”限定品”と言う悪魔の囁き!?に販売価格が2100円と言うアニヤハインドマーチとしては破格の値段(アニヤのキャンバス素材のバッグを持っているがウン万円だったかと)が追い討ちをかけ、世の女性たちの「アニヤのエコバッグ欲しいモード」を爆発させる事になる。

その結果、アニヤハインドマーチのバッグとはどう見ても縁の無さそうな浅見千代子ガキの使いのパンチパーマのチューおばさん)風味のおばちゃんが「整理券出せゴルァァ!!!」と関係者と思しきおじさんに鬼の形相で詰め寄る場面や、どう見ても転売目的としか思えないお地味な男性が「早く売れゴルァァ!!」と声を荒げる場面など、エコを目的としたバッグを販売する場がエゴ丸出しの場と化してしまったワケで。

まぁ、確かに悪天候の中並び疲れがピークに達した果ての「ゴルァァ!!」だったのかも知れないが、持ち手部分が微妙に短くて肩からかけるのは無理そうな「私はビニール袋ではありません」と書いてあるバッグが「ゴルァァ!!」と声を荒げる程「欲しい人にはどうにも欲しい」理由は「限定品」に他ならないワケで。

正規品としては日本国内で一万個以上販売されたっぽいエコバッグだが、(コピー品もかなりの数出回っているそうだ)殆どと言っていいほど持っている人(使用している人)を見かけないのは何故なんだろう?街中で持っている人も数人しか見かけた事がないくらいだから、スーパーで本来の目的通り(ビニール袋じゃないわよ!の主張通り)に使用している人には一人としてお目にかかった記憶がない。

あれだけ騒ぎになった故に何となく気恥ずかしくて持つに持てないでいるのか?わざわざ並んでまで買ったか、オクで大枚叩いたか、どっちにしろミーハーねぇ。とか思われるのが気恥ずかしいのか?でも、どっちにしろ”ほとぼり”が冷めた頃に持つともっと気恥ずかしいモンじゃないか、と思うのだが・・・。相当な数のコピー品が出回っているらしいので、殆どプレミアは付かないんだろうなぁ・・・。

東山線のホームで見かけたアニヤハインドマーチのエコバッグ。本来の目的ビニール袋の代わりとして使われていなかったせいなのか、何だか「I'm Not A Plastic Bag」の文字が妙〜にショボく、或る意味イタく見えたのと同時に、「いや、もう今となってはそんなに主張しなくてもいいんだよ・・・」と思わずにはいられなかったのだった・・・。