駅を挟んで真逆の世界が存在する

MALENA2007-12-02

中華街の外れの特に有名でも何でもないお店で「豚バラあんかけご飯」を食べながら思う。

むぅぅ・・・この店の場所、店構え、店内の感じ。
何か初めてではないような・・・。あ・・・もしかして・・・。
昔、レジのおばちゃんが「フカヒレ麺」の代金2800円を打ち忘れていたのをいい事に、友人三人で”プチ食い逃げ”した店だわな・・・(笑)

休日と言う事もあるのか、中華街は思った以上の人出だった(中国産野菜をはじめとする中国製品に対するイメージで敬遠されていると思っていたので)派手な黄色い看板が目立つ、結構な人だかりの中国料理チャンピオン?の肉まんは「派手な看板とうたい文句」程美味しくはなかった・・・(笑)

香港路

一瞬だけだが、香港の狭い路地にいるような気分になる。

中国茶のお店で。

「文山包種」と言う台湾のお茶をいただきたかったのだが、無かったようなので「花茗」と言う福建省のお茶をいただく。お茶を口に含んだ次の瞬間、顔内部の鼻と口が出会う場所(ヘンな表現ですみません・・・)でお茶の香りがふんわりと広がりシアワセな気分になる。

中華街を後にし、今宵の宿であるゲストハウスに向かう。
ゲストハウスは石川町の駅を挟んで中華街とは反対側にあるそうなのだが、駅の反対側、未だ午後7時だと言うのに殆ど人が歩いてなくて、おまけに何だか雰囲気が暗い・・・。

比較的大きな通りを歩いて行くと、パラパラと人通りが。
大声でブツブツと独り言を言い、片足を引き摺りながら歩くおっさんと擦れ違う。暗くて表情こそ判らなかったが、何となく”どんよりとしたオーラ”が漂っている感じ・・・。今度は泥酔しているのかフラフラ状態で立ち話しているおっさん二人。見かけるのは”どんよりオーラ”の漂うおっさんばかり。何気に漂うアンモニアのような臭い。商店は未だ午後7時なのに既にシャッターを下ろし、数軒営業している居酒屋らしきお店も、風が吹けば灯りが消えてしまいそうなくらい活気がない。

・・・なんか。もしかしてヤバイのか、この街・・・。

ヤバさなら、歌舞伎町だってヤバイんだろうと思う。でも、敢えて言うなら歌舞伎町のヤバさは、生きると言う事に貪欲なギラギラとしたヤバさだ。でも、この街のヤバさは、生きると言う事に無欲な暗黒のヤバさにも思える。

プチ家出後、何となくあの街を覆うどんよりとした空気が気になって調べたところ、何かと事情がある街(救急車やパトカーはサイレンを鳴らさない。タクシーは行くのを拒む、など)だと言う事を知る。迂闊にレンズを向けなかったのが正解だったんだろう、きっと。

駅を挟んで、一方にはネオンが煌き人と活気が溢れるが、一方は街灯も疎らで人も街も活気がない。駅を挟んで真逆の世界が存在する。

日本には、まだまだ自分の知らない事がたくさんある。