オリエンタルホテル(東方旅館)の女客〜其の一〜

MALENA2008-11-11

「なんか、ココって蛇頭の連絡所って感じじゃない!?」
「なんか、香港黒社会とか福建マフィアとかさ!!」

十年位前になるんだろうか?
横浜中華街の一角で”うらぶれた風味”とでも言うか、何とも独自なアヤシイ雰囲気が漂う建物を見掛け「目くるめく妄想の世界モード」が止まらない三人の女・・・。

あれから十年。冬も終わりの横浜中華街の一角で私の心は小躍りしていた。
「おぉーっ!!!なんと!!これは蛇頭の連絡所じゃん!!!まだ生きてたんだ!!」中華街をフラフラしていたら、どうやら”呼ばれて”しまったらしい、その建物に。

その建物の名前は「オリエンタルホテル(東方旅館)」

外観と言い、手書きの看板と言い、入り口の感じと言い、もう、オリエンタルホテル(東方旅館)全体が猛烈に気になる・・・。

この日は一先ず外観を写真に収めて中華街を後にしたのだが、東横線に揺られながら「オリエンタルホテル(東方旅館)妄想モード」が差炸裂しまくりなワケです・・・。

・・・むぅぅ、これは、もう、泊まれって事さね・・・!?

んがーしかし。
この横浜中華街オリエンタルホテル(東方旅館)について非常に情報が少ないのだ。
出て来る情報はマンダリンオリエンタルとか浦安のオリエンタルとか「いや、そうじゃなくてさ・・・」な情報ばかり。そんな中、辛うじて得る事が出来た情報としては

・電話での宿泊予約は不可能らしい(誰も電話に出ないらしい・・・)
・飛び込みなら泊まれる可能性アリらしい
・貧乏旅行者風なら泊まれるかも知れないらしい
・ホテル内の写真を撮りたいと言ったら断られたらしい
・冷暖房設備無しらしい
・部屋は昭和レトロな感じらしい
・料金は四千円くらいらしい
・色々な意味で強烈らしい

ざっとこんな感じだ。写真撮影不可らしい事もあり、部屋をはじめとする中の様子は文字以外では判る術も無く・・・。

・・・むぅぅ、これは、もう、泊まるしかないわ・・・!!!

それから一週間後。
柔らかなオレンジ色の灯りが燈るオリエンタルホテル(東方旅館)の入り口に、上下ジャージにリュックを背負った姿の私は立っていた。